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初夢

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初夢

カテゴリ:
ソフトヌード
年代:
25~29歳
閲覧数:
983
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1
レス数:
6

女と弦楽器

ヴァイオリンの名器として有名な、かのストラディヴァリウスは、一台数億円を越す値段がつけられている。一方、初心者用ヴァイオリは4~5万円くらいからある。その音色は楽器と奏者の技量との相乗効果で決まる。
一流奏者は、皆ストラディヴァリウスを弾きたがる。

演奏を始める前に、まず俺は弾こうとするヴァイオリンの様子を調べる。
全体をくまなく触って楽器のコンディションを確かめる。表側を見たら必ず裏返して「裏板」も忘れないように見ないといけない。
時にはそこに前の持ち主のイニシャルが入っていたり、かっての弾き手のサインが書かれていたり、引っかき傷があったりする。そのヴァイオリンの意外な歴史の痕跡を垣間見ることがある・・・
次に、ニスののり具合、ツヤ、胴のしなり具合、ネックの点検、弦の張り、ああそれから、胴を叩いてみる必要もあるよなあ。ヒビの有無なんかも確認しておかないとなあ・・・

ひととおり確認が終わると、次は弦のチューニング。
弦はそれぞれ太さが違う。
その特徴にあわせて締め上げていく。太さに応じてそれぞれ決められた音程があるから、それに達するまでネックのねじを巻き上げる。ヴァイオリンによっては緩まないようにと、弦を舌で湿らせて調整をする必要がでてくる。
その要不要は弾き手の判断だが、卓越した技量の持ち主は一瞬で舐めるべきかどうか判る。

さて、段々準備が進んできて、全体の音のチューニングをする。このあたりで出てくる音はまだ「う~ン」とか「あ~ん」とか、か細い。
まあ、それでもそのヴァイオリンが奏でる音の素性は予想つく。このあたりまでくるとそのヴァイオリン固有の特徴が出てくるんだ。 

ところが一筋縄でいかないところがヴァイオリンの奥深さ。この「思い込み」の恐ろしさは、以前にもいざ本番になっていやというほど味わっている。 
とてもよく鳴ると思っていたのが、本番ステージで弾き出すと、ウンともスンとも鳴ってくれない場合がある。このときは焦る。 

念入りな準備が完了すれば、さあ本番。
第一楽章は嬰ホ短調のモデラート、珍しい調性だ。いきなりヴァイオリンのレ音の強奏で入る。本当は、俺は優しく入りたいが、スコアの指示ではそうなっていない。 
しかたがない。
弦に弓を当て指揮者のタクトが振り下ろされるのを今かと待つ。弦も十分湿ってきているのが指先でわかる。しっとりとしてきている。これなら多少強くこすっても大丈夫だ。

タクトが振り下ろされる。
俺は力を入れて弦を擦る。
「ワウオッ~!!!!」 
今夜はなんと甘い響きなんだろう。
俺の耳には喘ぐようなヴァイオリンのヴィブラートが聴こえる。そしてこの反応の素晴らしさは何だ。少し力を加えれば確実にそれに反応し、艶のある強い音がほとばしり出る。
ヴァイオリンの胴全体が震えている。
そして優しく力を抜くと、甘えるような音になる・・・・
「気持ちイイ!!!!!・・・・・・」

うん・・・!!
異様な重さを腹の上に感じた。
なんだ、これは!!
なんと嫁が俺の腹の上に乗って腰を揺すっている!!
ああ!!せっかくの初夢が・・・・初夢が・・・
台無しだ。


28歳 モデルチェンジ  ストラディヴァリウス並みのバスト

2012年01月21日 16:16

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